2010年3月9日

「黒板」と「電子黒板」では何が違うのか?

今回は、従来の黒板と電子黒板では何が違うのか、ということについて考えたいと思います。
おもな違いとしては以下が挙げられます。

1.情報量
2.効率化
3.共有化

1.情報量
電子黒板を使用すると、授業で伝えられる情報量が圧倒的に多くなります。
「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、映像と音声で伝えられるものの差は歴然です。
特に、「理科」「社会」「美術」といった映像で見たほうが理解が深まる教科や、「英語」のように音声が大事な教科では、大きな力を発揮します。

2.効率化
黒板を使った授業では、毎回の先生が板書をしながら授業を進めていきますが、電子黒板では、事前に資料を用意しておくことで、まったく板書をする必要がなくなります。
板書にかかる時間がなくなることにより、先生の負担が減り、効率的に授業を行うことができるようになるため、中身の濃い授業展開が可能になります。
とくに「数学」の数式や、「英語」の構文など、板書量の多い授業では大きな差となってあらわれます。

3.共有化
これまでの黒板を使った授業では、板書した内容は授業が終わると消されてしまい、残すことはできませんでした。それに対して電子黒板を使用すれば、授業の内容をすべてデータで保存することが可能になります。
これにより、先生同士で授業の資料を共有化できるようになります。資料づくりの上手な先生のデータを、他の先生も使う、というようなことが可能になり、授業のレベルアップを図ることができます。

これ以外にも細かく挙げていくとキリがありませんが、以上の3つが、従来の黒板に比べて、電子黒板を使用した場合の大きな違いといえます。

2010年3月3日

そもそも「電子黒板」とは?

そもそも、電子黒板とはいったい何なのでしょうか?

電子黒板がわかりにくい原因の一つとして、いわゆる「電子黒板」を意味する言葉がたくさんあることがあげられると思います。
以下にまとめてみました。

・電子ボード
・電子情報ボード
・電子白板
・電子ホワイトボード
・e-黒板
・e-board
・インタラクティブボード
・インタラクティブホワイトボード
・インタラクティブユニット
などなど…。

また、「スマートボード」や「アクティブボード」といった、特定のメーカーの品名が、そのまま「電子黒板」という意味で使われてしまっている場合もあります。

これはおそらく、外国で誕生した電子黒板を日本に導入する際、適当な日本語訳がなく、関係者がそれぞれ自由に呼び名をつけてしまったためだと思われます。
今後も「電子黒板」については「テレビ」や「ビデオ」のように、ひとつの単語に集約されていくことはなさそうですので、混乱は続きそうです…。

さて、電子黒板の定義ですが、一言でいうと「パソコンに接続し、映像と音声を使って授業をするためのツール」ということになると思います。
「これまでもパソコンを使った授業はあったのでは?」という当然の疑問がありますが、決定的に違うのは、以下の3点です。

・画面上でパソコンの操作ができる
・画面上に(チョークやマーカーではなく)電子的に書込みができる
・操作したり、書き込んだ内容をそのまま保存できる

要するにこれまでは、
・いちいちパソコンのところに行かないと操作ができない
・あらかじめ作成した資料しか表示できない
・授業内容をデータとして保存できない
という状況で、あくまでも資料提示の手段といった感じでした。

これが電子黒板では、画面上で直感的に操作できるうえ、黒板やホワイトボードのように書き込みができることで、授業のメインツールとして使えるようになったわけです。